スクラムを実践していると、「スクラムマスター資格を取得してみたいけど、試験問題や難易度はどんな感じなのかな?」「自分はスクラムをしっかり理解できているのかな?」と思う場面もあるのではないでしょうか。そんなときに便利なツールが、Scrum.org™ が提供する公式の模擬試験「スクラムオープン」です。
スクラムオープンは本番の試験と同様の形式で出題されますが、登録不要・無料で利用できるため、自身の今の理解度を手軽に確認できます。
この模擬試験を提供するScrum.org™は、スクラムのバイブル的存在「スクラムガイド」の共同執筆者であるケン・シュウェイバー氏が2009年に設立した団体です。そのため、出題内容もスクラムガイドに準拠しており、非常に信頼性の高い内容となっています。
従来は英語版のみの提供でしたが、2025年4月に公式の日本語版が登場し、より多くの人にとって利用しやすくなりました。
この記事では、そんな「スクラムオープン」の特徴や、効果的な活用方法をご紹介します。
スクラムオープンは、スクラムマスター認定資格「Professional Scrum Master™ I (PSM I)」をはじめとする、Scrum.org™の各種認定試験の受験を検討している方に向けて設計されています。
スクラムフレームワークの基本的な理解を問う問題が中心となっており、「Professional Scrum Master™ I (PSM I)」や「Professional Scrum Product Owner™ I (PSPO I)」などの試験対策・事前学習にも最適です。また、試験対策に限らず、日々の実践において自身のスクラム知識を確認する手段としても活用できます。
登録不要・無料で利用でき、回答後には正誤と解説も表示されるため、現在スクラムマスターの資格取得を検討していて「現在の自分の理解度を知っておきたい」「どんな問題が出てくるのか気になる」「試験の難易度をざっくり体感しておきたい」という方には、最初の一歩としてぜひおすすめしたいツールです。
なお、Scrum.org™からは他にも様々なカテゴリーで計8つの模擬試験が提供されています。日本語は未対応ですが、Google翻訳を使っての日本語表示は可能なので、関心のある方はぜひそちらも挑戦してみてください。
スクラムオープンの使い方はとても簡単です。
https://www.scrum.org/open-assessments/scrum-open-jp
まずはスクラムオープンのページにアクセスし、「模擬試験を受ける」ボタンをクリック。画面に表示される注意事項を読み、「続行」をクリックすると、さっそく問題が出題されます。
実際の操作画面を交えてご紹介している動画もご用意していますので、使い方に不安がある方はぜひご覧ください。
回答を終えると、結果と解説が表示されます。
何度でも挑戦できますので、まずはぜひお試しください!
スクラムオープンは、単なる模擬試験にとどまらず、個人の学習からチームでの理解度チェックまで幅広く使えるツールです。ここでは、特におすすめの3つの活用法をご紹介します!
スクラムオープンは、PSM I認定試験をはじめとするスクラムマスター認定試験対策に最適です。特にPSM Iの場合は、本番に近い出題形式に触れておくことで、問題の言い回しや出題傾向に慣れることができます。
ひとつ注意したいのは、PSM Iの本試験では80問を60分で解く必要があり、より実践的な応用問題が多く出題されることです。だからこそ、このスクラムオープンに何度も挑戦し、基本レベルの問題には迷わず答えて全問正解できるようにしておくことが確かな準備につながります。
また、PSM I認定試験は試験のみでも受験可能ですが、ケーススタディやグループディスカッションに多く取り組むProfessional Scrum Master™ (PSM)研修を受講することで、スクラムに対する実践的な理解をより深めることもできます。
スクラムを実践したり、書籍などで一通り学んだりしたタイミングで、「自分は基本をどこまで理解できているか?」を確認する手段としてもおすすめです。30分で完了するので、ちょっとした空き時間に取り組んだり、研修後の確認テストとして活用したりするのにもぴったりです。
チームメンバー全員でスクラムオープンに挑戦することで、スクラムに対する共通理解のズレや認識の違いを可視化することができます。みんなで同じ問題を見ながら、回答を考えていくアイスブレイクとしての活用も効果的。ナレッジの共有やスクラム成熟度の向上にもつながります。
スクラムオープンは、無料・登録不要で手軽にスクラムの基礎知識を試せる便利なツールです。ぜひ、皆さんのスクラムの学びに、スクラムオープンをご活用ください。
試していただいた方はぜひ「#スクラムオープンやってみた」でSNSにシェアしてください!