事例紹介

VSMで現状の課題を見える化!自社のDX・人材開発への取り組みにつながる期待も

株式会社ヒューマンテクノロジーズ様
研修事例
2023.8.22

「DX推進 基礎講座 ~業務の視点から考える~」(以下、「DX推進 基礎講座」)は、DXの基本的な知識や必要性を本質的に理解するとともに、社内のDX推進を実践するための具体的なアプローチ手法の習得を目的とした公開型のプログラムです。

本研修には、DXを学ぶ映像講義に加え、DXに必要な業務フロー/プロセスを可視化する手法「Value Stream Mapping(以下、VSM)」を体験できるワークショップと、自業務での実践をかねた修了課題が含まれています。

2023年2月の開催回では、国内最大手のクラウド勤怠システムを開発・提供する株式会社ヒューマンテクノロジーズから3名様にご参加いただきました。受講後は、講座で得た学びを自社での業務の見直しや社内教育などに活用されています。

本プログラムを受講いただいた人材開発部 課長の佐藤様、社員向けIT研修を担当するITトレーナーチームの平野様、田渕様にお話を伺いました。


 DX推進基礎講座~業務の視点から考える~

  • 現場の業務改善につながる手法として、VSMのアプローチを学びたい
  • 人材開発部が主導する、社員のITスキル底上げ・全社的なDXへの取り組みをさらに推進させたい
  • 社内の業務見直しにVSMを活用し、課題を見える化できた
  • 社員に対して「なぜDXが必要なのか」を説得力を持って伝え、実践のための具体的な手法も紹介できるようになった

業務プロセスに課題を抱えていた現場からVSMの導入を提案

——貴社の事業内容と、所属部署の担当業務をお聞かせください。
佐藤さん

ヒューマンテクノロジーズは、勤怠管理を中心としたクラウドサービスの開発・提供を行っています。主力となるサービスであるクラウド勤怠管理システム『KING OF TIME』を通じて、幅広い業種の企業様のHR業務を支援しております。その中で、全社的に社員の育成を担うのが人材開発部の役割です。

 

人材開発部は、新入社員研修や、職能別・階層別研修を担当するHRトレーナーチームと、と、社員のITスキルの底上げや全社的なDX推進を担うITトレーナーチームに分かれています。ITトレーナーチームは、会社としてITリテラシーを向上したいという方針のもと、2021年に立ち上げました。

——皆さまの担当業務についてもお教えください。
佐藤さん

私は、人材開発部の課長として、2つのチームのマネジメントを行っています。

平野さん

私は、ITトレーナーチームのリーダーを務めており、新入社員のITスキルに合わせた研修や、全従業員を対象とするIT講座の企画運営を担当しています。最近では、ChatGPTなど生成AIの活用方法やローコード・ノーコード開発ツールについて紹介する研修も実施しました。

田渕さん

社内のITトレーナーとして、ジュニアエンジニア向けのプログラミング研修などの講師を担当しています。エンジニアと一口に言っても、これまでの経歴や開発環境によって得意分野やスキルがそれぞれ異なるものです。そこで、当社の配属先で必要となる技術を約1ヶ月の新入社員研修で補うことを目的として研修を行っています。

——なぜ「DX推進 基礎講座」を受講しようと考えたのでしょうか?
佐藤さん

社内のプロダクトマネージャーから「VSMをテーマにした研修を導入するのはどうか」と提案されたのが最初のきっかけです。新たなプロダクトの開発にあたり、想定より開発工程が長引いてしまっていたため、業務課題を洗い出すのにVSMが活用できるのではないかとのことでした。

私たち人材開発部のメンバーはそのとき初めてVSMの手法を知ったのですが、社内研修として有用かどうか人材開発部で体感してみることにしたんです。「DX推進 基礎講座」は、数ある講座の中でもカリキュラムが充実していて、しっかりと学びが得られそうだと思い、参加させていただきました。

「なぜDXが必要なのか」「実践のためにどうすべきか」を具体的に伝えてくれる研修

——「DX推進 基礎講座」を受講いただいた感想を伺います。まずは、キックオフ研修およびe-Learningによる講義動画の視聴では、どのような学びを得られましたか?
佐藤さん

最初に参加したキックオフ研修では、講座でどのようなことに取り組むのかを丁寧に説明いただき、今後の流れがわかりやすかったです。「期間中にしっかり学ぼう」と、良い意味での緊張感も生まれました。

 

講義動画は、企業における最新事例のほか、政府や教育機関の取り組みなどが盛り込まれた奥深い内容で興味深く視聴しました。

平野さん

普段は社内研修を提供する立場なので、私自身もこれまでさまざまなDX講座に参加しました。ですが、「DXをどのように社内に浸透させていくか」「どうすれば実践につながるのか」に踏み込んで言及している内容のものは少ないと感じます。

「DX推進 基礎講座」の講義動画では「なぜDXが必要なのか」に始まり、自社内でDXに取り組むための具体的なステップがきちんと解説されています。このような分かりやすい研修は初めてだと思いました。

田渕さん

「DX推進 基礎講座」は、さまざまな業種の方が参加するオンライン型の集合研修です。場所を問わずに受講できるメリットはあるものの、一方で、全員が最後まで集中して学び切るのは難しい環境ではないかと懸念していました。

 

実際は、受講者同士の交流が非常に活発で、お互いの学びにコミットし合える場であったと思います。講座期間中には、研修プラットフォーム「AirCampus」上でテキストディスカッションを行う機会も多く、いつも熱量の高いやり取りに発展し、私自身も楽しみながらコメントの投稿や返信をしていました。

受講者同士でのディスカッションや講師からフィードバックを受けることができるAirCampus(画像はイメージです)
——講座内のグループワークと修了課題として取り組んだ、VSMの作成についてはいかがでしたか?
佐藤さん

講座の中で取り組んだケーススタディはわかりやすく、VSMへの理解が深まりました。一方で、自社で取り組む業務をテーマにしてVSM作成を実践する修了課題はとても難しかったです。

 

関係者全員で、業務の洗い出しと工程の見える化はできたものの、そこから改善ポイントを見つけて施策を導き出すところで詰まってしまったんです。ただ、メンバーそれぞれの見えている範囲や認識している課題を共有できた点はよかったと思います。

平野さん

佐藤とともにVSM作成に取り組み、同じく難しさを感じました。今後、ファシリテーションのやり方などを工夫して継続的に取り組んでいきたいと思います。

田渕さん

現場では、メンバーそれぞれが複数のタスクを持ち、並行して業務を進めています。そのため、何かの業務で待ち時間や滞りが発生した場合でも、他の業務に着手することによって全体的な業務の効率性を担保していました。

 

入り組んだ業務の流れも、単独の業務ごとに切り分けてVSMを作成することで、各工程を整理できる可能性を見い出す良い機会になったと感じています。

研修運営やオンボーディングにも、さまざまな業務で活用できる“プロセス改善”の考え方

——「DX推進 基礎講座」の受講後、学びを活かして社内ではどのような変容が生まれていますか?
佐藤さん

修了課題で取り組んだほかにも、社内の業務見直しにVSMを活用しています。先日は、チーム内で担当している一部の業務を取り上げて実施しました。

 

これまで、業務の全体的な所要時間を見積もることはあっても、一つひとつのタスクで具体的にどのくらいの工数がかかっているかまでは意識できていませんでした。業務に関わるメンバー全員で、工数についての共通認識を持てたのは大きな成果だと言えます。

 

また、今回の講座でDXに関する知識やVSMの手法を知ったことにより「業務プロセス改善のために他の手法も習得してみよう」と、学びに対してより積極的になれたと思います。自分の行動やスタンスにも、良い影響を与えてくれました。

平野さん

講座を受講して、まさに自身の行動変容につながったと感じています。社内研修において、社員に対して「なぜDXが必要なのか」を説得力を持って伝え、実践のための具体的な手法も紹介できるようになりました。また、複数の部署と連携して行う業務のプロセス見直しをする際も、どのように進めればよいのか勘所を押さえられたと思います。

田渕さん

人材開発部署内の小さなタスクでVSMを作成したところ、実際にどの工程で滞りが発生しているのかがよくわかりました。今後も、自社で適用しやすい業務範囲や関係者を抽出しながら実践につなげていきたいと思います。

——皆さまがこれから取り組みたいこと、今後の抱負についてお聞かせください。
平野さん

現在、社内のIT研修は任意受講となっていますが、より有意義かつ社員一人ひとりのスキルレベルに合わせたきめ細やかな内容を提供し、受講率を高めていきたいと思います。

 

また、修了研修では難しさを感じましたが、講座内で学んだVSMは社内でもうまく活用していくつもりです。他部署と連携して行う業務の見える化やプロセス改善にも取り組みたいと考えています。

田渕さん

エンジニア研修の担当者として、エンジニアメンバーがスムーズに実務へと入れるように、さらなるサポートをしていきたいです。

 

そのために、入社時点でのスキルを可視化し、配属される現場で業務を行う上でどのような支援が必要なのかを明らかにする仕組みを整えたいと構想しています。まずはオンボーディングの流れを見直すために、VSMも活用できるのではないかと考えています。

佐藤さん

人材開発部として、従業員が自らキャリアを選択し、自ら成長する状態を実現できるよう、一人ひとりの成長に寄与できるような支援を目指しています。そのために、エンジニア職にとどまらず、他の職種を担う社員にも教育の提供機会を増やすことが直近の目標です。

 

今後は、職種や階層ごとにどのような学びが必要なのかをマッピングしていき、最適な人材開発を企画検討する場面も増えると思います。「DX推進 基礎講座」の学びを活かして、現状把握と分析、そして改善施策へとつなげていくべく、取り組みを進めていきます。


お客様情報

社名 株式会社ヒューマンテクノロジーズ
業種 情報通信
創立 2001年11月
資本金 19,930,000円
従業員数 260名
ウェブサイト https://www.h-t.co.jp/

DX推進 基礎講座 ~業務の視点から考える~

開催方法:オンラインライブ研修(Zoom)、e-Learning、テキストディスカッション
参加者定員:24名 ※最小催行人数12名 ※一社複数名を推奨(最大6名迄/社)
参加費:8.8万円(税込)


※取材は2023年6月に実施しました。
ライター:Yui Murao