事例紹介

講座で学んだ「全体最適」の考え方で、部署ごとのIT最適化から全社的なDX推進に発展

株式会社ラブ・ラボ様
研修事例
2022.9.6

DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の重要性がますます高まっている昨今。しかし「DXを始めるにあたって、何から手を付けて良いのか分からない」という悩みも多く聞かれます。

「DX推進 基礎講座 ~業務の視点から考える~」(以下、「DX推進 基礎講座」)は、そんなDX推進の第一歩を踏み出せるように設計された、異業種参加型のオンライン講座です。

2022年5月の開催回では、カスタムTシャツなどオリジナルグッズの受託生産や販売事業で豊富な実績を誇る株式会社ラブ・ラボから3名様にご参加いただきました。「DX推進 基礎講座」での学びを経て、全社的なDX推進の第一歩を踏み出されています。

受講者である取締役の前野隆様、ITDX推進チームの小西教仁様、ECグループリーダーの久保池篤史様にお話を伺いました。


業務の属人化を解消し、部署横断のIT最適化を目指して

—貴社の事業内容をお聞かせください。
前野さん

ラブ・ラボは、Tシャツをはじめとしたオリジナルウェア・グッズの制作・販売を行う企業です。個人向けから法人の販促用途まで、OEMの事業展開をするほか、ECサイトの運営も行っております。

—それぞれの担当業務についてもお教えください。
小西さん

全社の情報システム部門として、ITインフラの管理やWebサイト・基幹システムなどのシステム開発を担っています。会社のDX推進を強化するため、2021年より部署の名称を「ITDX推進チーム」に変更しました。現在は、DXに関する方針決めや社内の業務効率化に関わる施策の立案・実行も主導しています。

久保池さん

私はECグループのリーダーを務めており、Web集客から新規リード創出、既存顧客のフォローまで管轄しています。

前野さん

私は取締役として、主に東京拠点の法人活動チームを取りまとめています。小西が率いるITDX部推進チームは沖縄、久保池が率いるECチームは香川、そして法人営業チームは東京と、それぞれ拠点が異なりますが、連携して全社のDXに向けた取り組みを行っています。

—なぜ「DX推進 基礎講座」を受講しようと考えたのでしょうか?
前野さん

当社では、以前から勤怠管理システムやCRMツールの導入を行うなど、部署ごとのIT化はほぼ完了しています。ここから全社的なDXの実現に向けて、本格的に取り組みたいと考えました。

 

どんなに部署ごとにテクノロジーを活用できていても、他部署との連携がうまくいかなければビジネスはスムーズに進みません。実際に、当社でも属人的なオペレーションが多く残ってしまっていました。たとえば、お客様からWeb経由でTシャツの注文をいただいた際、顧客マスターの登録・経理処理・工場への発注依頼などはいまだに手作業で転記が必要な状態だったのです。

 

3年ほど前に部署横断のデジタル化プロジェクトも立ち上げたものの、なかなか現場に浸透せず思ったような成果をあげられなかったという経緯もあります。この「DX推進 基礎講座」で改めて一から学び、今度こそ全社へDXを根付かせるべく、受講を決めました。

「全体最適」で考える重要性を知り、DX推進における共通認識を獲得

—講座を受講した感想をお聞かせください。
久保池さん

講座を「聞く」だけではなく、受講者の方とグループワークに取り組んだりディスカッションの時間を多く持てたりと、主体的に学べる設計が有意義な受講体験につながったと思います。良い意味で緊張感を持って講座に臨めました。

小西さん

異業種交流型の公開講座ゆえ、受講生の方々は業種も企業規模もさまざまな企業から集まっています。そんな中、講師の方が発言や交流をしやすい場づくりをしてくださったので、お互いに初対面でも心理的なハードルを感じずにグループワークに取り組めました。

前野さん

今回、当社から参加したメンバーは拠点が東京・香川・沖縄と分かれていましたが、オンラインでも全く違和感なく受講ができ、驚きました。

 

オンライン学習システムやオンラインホワイトボードツール「Mural」を活用して、受講生同士でインタラクティブな議論や交流ができ、大いに刺激を受けましたね。座学によるインプットをしてからグループワークで実践する、という流れも良かったと思います。

オンラインホワイトボード「Mural」を活用してワークショップを実施
—「自社に持ち帰りたい」と思った学びは何でしょうか?
小西さん

講座を通じて、“関係者と一緒に問題解決する”スタンスを身につけることができたと感じます。グループワークの進め方に疑問が生じた際、「どうするのが正しいのか?」と「べき論」で考えがちだったのですが、講師の方から「やり方も自分たちで考えてみてください」とおっしゃっていただいて。ハッとすると同時に、今までのコミュニケーションの取り方を反省しました。

 

各部署のメンバーとDXについて議論するとき、ついつい“情シス目線”で「システムの観点からはこうするべきだ」と唱えてしまっていたのですが、やや協働意識に欠けていたのではないかと気づいたんです。ともに課題解決に取り組む一員として、関係者全員が共通認識や納得感を持てるように歩み寄る姿勢が大事だと知りました。

久保池さん

DXでは、「部分最適」ではなく「全体最適」の考え方が重要であるという点です。これまで当社では、部署ごとの判断によってITツールの導入を進めていましたが、真逆のアプローチが必要であると学びました。この大前提を講座の冒頭に示していただいたので、その後の内容もスムーズに理解できたと感じます。

前野さん

久保池と同じく、「全体最適」の考え方は非常に刺さりました。また、ツールの導入をゴールに置くのではなく、システムに合わせて業務プロセスを最適化していく必要があるとお話いただいたのも印象的です。かつて部署横断のデジタル化プロジェクトがうまくいかなかったのは、このステップを踏めていなかったのも要因の一つだと気づきましたね。

DXは、業務効率化に留まらず「人材育成」にも寄与する

—「DX推進 基礎講座」受講後、社内ではどのような変容が生まれていますか?
久保池さん

講座で知ったMuralを、社内でも活用するようになりました。課題の洗い出しや整理、問題解決のためのブレストを行うのに非常に役立つツールなんです。そのおかげもあり、社内でDX推進に関する議論も活発になってきたと感じます。

 

また、課題が出てきた際に「部分最適」で解決しようとせずに、「前後の業務フローにも課題がないか?」「他の部署にはどのような影響があるか?」と、俯瞰して考えられるようになったのは大きな変化です。

小西さん

久保池の言う通り、「全体最適で考える」という共通認識が醸成されたと感じます。今後は、講座で学んだDX推進におけるフレームワークをどのように自社に当てはめていくかという壁にもぶつかると思いますが、粘り強く取り組んでいくつもりです。

前野さん

講座を通じて、システムの開発や導入よりも先に「自分たちのビジネスモデルを改めて見直すこと」の重要性を知りました。全社のDXを推進する第一歩として、現在は久保池・小西とともに事業設計や業務プロセスを整理しているところです。かなり骨の折れる作業ではありますが、中長期的な視点で必ず会社に利益をもたらしてくれると考えています。

—講座での学びが、議論の活性化や共通認識の醸成につながっているのですね。最後に、今後の展望をぜひお聞かせください。
前野さん

私たちの向き合うプリンタブルウェア市場において、リーディングカンパニーとなることを目指しています。今後は、当社の強みであるデザイン力や提案力を活かしながら、グッズの制作依頼を受けるだけではなく、より上流の企画段階からご一緒して、お客様へのさらなる価値提供につなげていきたいですね。

 

先ほどもお伝えした通り、業務プロセスはまだまだ属人的な部分も多く残っています。全社のDXを通じて、社員一人ひとりのスキルやノウハウをどんどん横展開していきたいですね。DXは、社内の人材育成や人材戦略にも大きく寄与すると確信しています。

 

DX推進においては、外部のベンダーやツールを頼るのも一つの手ですが、まずは社内の人間がDXに関する基礎知識や共通認識を持つことが必要不可欠です。その意味でも、「DX推進 基礎講座」で得た学びは私たちにとって大きな財産となりました。引き続き、インプットと実践を繰り返しながら、成果をあげていきたいと思います。


お客様情報

社名  株式会社ラブ・ラボ
創立  1994年4月15日
従業員数 114人(2022年9月現在)
本社 香川県高松市亀田町90-1
ウェブサイト https://www.rub-lab.com/

DX推進 基礎講座 ~業務の視点から考える~

開催方法:オンラインライブ研修(Zoom)、e-Learning、テキストディスカッション
参加者定員:24名 ※最小催行人数12名 ※一社複数名を推奨(最大6名迄/社)
参加費:8.8万円(税込)


※取材は2022年7月に実施しました。
ライター:Yui Murao