2025年4月18日、ITプレナーズでは年に一度の「全員集合ミーティング」を開催しました。
普段はリモートワーク中心で業務を行う私たちにとって、全員がリアルな場に集まる貴重な機会です。直接顔を合わせて対話を重ねることで、相互理解を深めるとともに、同じ方向に進むための目線合わせと、2025年度のスタートに向けた前向きな一歩を共有する一日となりました。この取り組みへの思いと、当日の様子を紹介します!
このミーティングは、社内のODT(Organization Development Team)が中心となって企画・運営を担い、今年で3年目を迎えました。目的は、メンバー同士の相互理解を深め、全社で年度の目標に一丸となって取り組む土台をつくることにあります。
初回の2023年度は、社員数の急増に伴い、会社の方向性について改めて目線や認識を揃えたいと、OST(Open Space Technology)も取り入れて対話を中心とする構成に。続く2024年度は、チームごとのビジョン・ミッションを明確にして、会社が提供する価値についても立ち止まって考える時間を設けました。
今年度はさらに、会社の成長を「自分ごと」として捉えられるように、との思いから社内でワークショップを考案。各チームのマネージャー陣から意見も取り入れながら、ブラッシュアップさせて当日に臨みました。
また今回、特に大切にしたかったのが、「ワイガヤ」のような自由で本音の対話が生まれる場づくりです。
「ワイガヤ」とは、本田技研工業株式会社で取り入れられている、年齢や役職・レイヤーにとらわれず本音で議論し合うコミュニケーション文化のことです。知識創造理論やSECIモデルで知られ、日本のアジャイル発展にも大きな影響を与えた経営学者・野中郁次郎先生も、数々の著書や講演の中でこうした自由な対話の重要性を繰り返し説いています。
ITプレナーズでも、対話の文化はすでに根づきつつありますが「さらにそれを広げ、日常的なものにしていくにはどうすればよいか?」をまさに模索しているところです。
日常業務に追われていると、自分たちの現在地や未来についてじっくり話し合うのはなかなか難しいもの。だからこそ、全員集合ミーティングでは、まず「場」を設けることを大切にしています。
まずは、一人ひとりが「1日が終わってどうなっていたいか」をメッセージカードに書き、会場に用意された“桜の木”に貼っていくチェックインからスタート。今日という日をどう過ごしたいかを言葉にして貼り出すことで、お互いの思いを知り、参加者全員の気持ちがじんわりとひとつになっていきました。
ミーティングの冒頭では、全員が安心して対話に臨めるよう、2つのグランドルールが共有されました。グランドルールの設定は、オンラインで開催される月次の全社ミーティングでも大切にされています。
立場や役職にとらわれず、率直に意見を交わすこと。一方で、時には思いが強くなって、つい相手への伝え方がキツくなってしまうこともあります。そんなときは一呼吸おいて言葉選びやトーンにも気をつけよう、と呼びかけがありました。
また、「わからないことや困ったことは遠慮せずに周囲に聞く」「困っていそうな人がいたら積極的に声をかける」といった、場づくりに貢献するための姿勢も示されました。
まずは、相手の話にしっかり耳を傾けること。どの意見にも「間違い」はない。だからこそ、対立するのではなく、それぞれの視点からの新しい気づきや発見を良いアイデアに変えていこう。そんなメッセージが込められていました。
ITプレナーズには、私たちが日々の仕事の中で大切にしたい姿勢や考え方を示した「10の価値観」がありました。今回、それらの本質はそのままに、よりシンプルで覚えやすく、実践にも落とし込みやすい形として整理された「Four Values」が新たに発表されました。
続いて、グループに分かれて、一つひとつの価値観について「今までどう向き合ってきたか」「これからどう実践していきたいか」を話し合いました。
「自分の興味関心領域だけでなく、学びの範囲をどんどん広げていきたい」
「心理的安全性が本当に担保されているか、定期的にふりかえる仕組みがほしい」
「相対するお客様だけでなく、もっと先まで広げて価値共創の視点を持ちたい」
「対話の質を高め、全社横断で透明性を確保する仕組みづくりを考えたい」
といったように、それぞれの価値観に対して湧き上がった思いや、率直なモヤモヤも含めて意見が共有されました。
グループごとに話し合いの温度感はさまざまでしたが、共通していたのは「ミッション・ビジョンにどうつながるのか?」を、自分の言葉で問い直そうとする姿勢。正解があるわけではないからこそ、「ここからまた考えていこう」という前向きな意識が、じわじわと育まれていく時間になったと思います。
午後は、少し視点を未来に移してのワークです。
テーマは「3年後、私たちはどうなっていたいか?」。会社の掲げる目標を“誰かが考えるもの”ではなく、“自分たちの言葉”として捉え直す時間になりました。
グループごとに、理想とする未来の姿を描き、そのギャップをどう埋めていくかを考えます。「それって本当に実現可能?」という問いが浮かんでくるものの、まずは自由に想像してみます。
発表の時間では、売上目標を具体的に置いた実行までのロードマップや、組織編成や新拠点についての構想、パートナー企業や顧客への価値提供を深める施策など、チームごとにアプローチの違いが出る多種多様なアイデアが共有されました。
一日を終えた社員からは、このような声が聞かれました。
ミーティングの最後は、代表の岡本さんと取締役の最上さんからのメッセージ、そして集合写真の撮影で締めくくり。笑顔とともに幕を閉じたこの1日は、ITプレナーズがこれからも“ライトをつける”存在であり続けるための、新たなスタートラインとなりました。
なお、今回は中心となって準備を進めていたメンバーが、やむを得ない事情により当日の参加が叶わないというアクシデントもありました。しかし、直前で役割分担を再構成し、各自が自律的に動くことで、しっかりと進行することができました。こうした対応力も、私たちの強みのひとつだと改めて認識する機会になったと思います。
今後も社内のメンバー同士の協働をさらに深めながら、受講者の皆さま、認定講師・パートナー企業の皆さまに、より一層貢献できるよう、2025年度の事業にまっすぐ向き合ってまいります!