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人事や組織づくりに活かせるアジャイルを体感!「アジャイル・レストラン in 人事図書館」イベントレポート

2025年8月23日(土)、東京・人形町にある人事領域の会員制コミュニティ「人事図書館」にて、アジャイルを体感できるワークショップ「アジャイル・レストラン」体験イベントを開催しました。

ITプレナーズは協賛として本イベントに関わらせていただき、当日は、ITプレナーズ認定講師の小笠原講師が登壇しました。

人事職の方を中心にさまざまな参加者が集まり、ワークショップを通じて「アジャイルは人事の仕事にも活かせそう!」という声が多く寄せられました。本レポートでは、当日の様子をお届けします!

人事の学びと交流を生む場の「人事図書館」にて開催

今回の会場となったのは、2024年4月1日に東京・人形町にオープンした、人事関連職が集まるコワーキング×コミュニティ「人事図書館」。

人事関連の書籍を2,500冊以上所蔵する図書館であり、仕事や作業に集中できるコワーキングスペースであり、700名以上の会員が集まって活発にイベントや交流を行うコミュニティでもあるという、ユニークな場です。(フロア内は壁一面に書籍が並んでいて圧巻です!)

DXの加速や働き方の多様化によって変化のスピードが増す今、その変化に柔軟に対応していくアジャイルの考え方は、人事業務や組織づくりにおいても注目されています。最近、人事図書館でもアジャイルをテーマにしたイベント開催が増えており、今回の体験イベント実現につながりました。

書籍に囲まれ、靴を脱いでくつろげる空間が、楽しく学び合う空気を自然に引き出してくれたように思います。

アジャイル・レストランとは?

「アジャイル・レストラン」は、レストラン運営という身近なテーマを題材にした、ゲーム形式のワークショップです。チームで協力しながらお客様にサービスを提供し、フィードバックをもとに改善を重ねることで、価値を創造するプロセスを楽しく学んでいただきます。

アジャイルの基礎知識や業務改善の手法を学ぶ講義パートを挟みつつ、「アジャイルを適用すると、提供価値やスピードがこれほど変わるのか!」と実感できる“体験”に重きを置いているのが特徴です。

また、ITの知識や経験がなくても参加できるよう設計されており、職種や役職を問わず誰でもワークショップに参加できます。実際に、当日の参加者の多くは開発業務に直接携わらない人事職の方々でした。

自己紹介では、「開発部門で実践しているアジャイルがどんなものなのか知りたい」「人事業務に活かすヒントを得たい」といったそれぞれの参加目的が語られていました。

いよいよ、アジャイル・レストラン開店!

参加者は、レストランスタッフ役とお客様役に分かれ、3つの各ラウンドで、時間内にお客様にご満足いただけるサービス提供を目指しました。

【ラウンド1】

まずは、進行ルールを理解しながらチームで作戦を立て、さっそくワークに移ります。

しかし実際に動いてみると、想定以上に時間がかかったり、役割分担やプロセスに抜け漏れがあったりと、場はカオスな状況に。そんな中でも、レストラン側の方々は落ち着いて声を掛け合って進めていたのが印象的でした。一方で、残念ながら時間内にすべてのオーダーを提供し切れずに終わります。

ラウンド終了時には、「KPT」というふりかえり手法を用いて、「Keep(続けること)」「Problem(問題点)」をふせんに書き出します。

「もちろん改善点を出すのは重要ですが、悪いことだけにフォーカスすると場が暗くなりがちです。そんな時こそ良くできた『Keep』に目を向けて、学び合う空気を一緒に作っていくといいですよ」と、小笠原講師。

そのアドバイスもあり、最初のラウンドながらできたことも活発に共有され、次のラウンドに向けて前向きな雰囲気が醸成されました。

ふりかえりでは、お客様役からもフィードバックをもらい、改善に役立てます
【ラウンド2】

続く2ラウンド目では、一部のレストランスタッフ役とお客様役が入れ替わります。「KPT」の「Try(次に試すこと)」に当たる部分を準備時間で話し合い、いざ実践へ。すると、前のラウンドではうまくいかなかったこともスムーズに進み、全オーダーの提供に成功しました!

【ラウンド3】

「まだまだ改善できる!」とアイデアを出し合ったふりかえりを経て、残るは最後の3ラウンド目へ。導線や役割分担を明確にしてさらなる効率化を図り、笑顔があふれる締めくくりとなりました。

ちなみに、ラウンド中はオーダーに応えるだけでなく、お客様の満足度を向上させるためのミッションがいくつか用意されており、写真はその一幕です。

レストランスタッフ総出で手拍子する楽しいミッションとは!? ぜひ実際のワークショップで体験してみてくださいね。

ワークショップの合間には質問も活発に飛び交い、講師が人事の業務例を交えて答える場面も。学びのコミュニティらしく、立場や役割を超えた対話があちこちで生まれていました。

ワークを通じて、たくさんのアイデアが飛び交いました!

参加者の声

アジャイル・レストランの体験を終えて、参加者の皆さまからは以下のような声が寄せられました。

  • 「改善されていくのが楽しい!」
  • 「高速に改善するアジャイルのエッセンスを実感できた」
  • 「つい悪い点ばかりに目を向けがちだけど、ポジティブなふりかえりが大事」
  • 「実践やふりかえりを通じて、チームで対話しながら進める大切さに気づいた」
  • 「最初のラウンドでは「絶対に達成できない!」と思っていたけど、驚くほど良くなっていくのを感じられた」

 

また、自身の仕事にアジャイルを適用するイメージも持っていただけたようです。

  • 「アジャイルのイメージが変わりました!もっと難しいものだと思っていましたが、とてもシンプルな考えなんですね」
  • 「人事の仕事や職場でのコミュニケーションに活かせそう」
  • 「完璧主義から脱却して、まずは小さく試していく仕事の進め方に変えていきたい」

笑いあり、真剣な議論ありの半日を通じて、アジャイルの本質である「短いサイクルで実行と改善を繰り返し、顧客価値を最大化する」ことを実感いただけていたら何よりです。

今回の開催にご協力いただいた人事図書館の皆さま、ファシリテーションを務めた小笠原講師、そして積極的にご参加くださった参加者の皆さま、本当にありがとうございました!

ITプレナーズでは、このようなワークショップをはじめ、さまざまな形の学びを通じて人材育成や組織開発のご支援をしています。次回以降の体験会や自社への導入にご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。